とんでもないノンフィクション『どうすればよかったか?』

とんでもないノンフィクション『どうすればよかったか?』

家族と精神疾患、20年越しの真実——衝撃のノンフィクション

るこ
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こんにちは、ツンドクスタッフのるこです📚

私は本を読むことが好きでその中でも1番好きなジャンルはノンフィクション…!そんな私がここ最近で1番衝撃を受けたノンフィクション作品『どうすればよかったか?』が良すぎたので語らせてください…。

どうすればよかったか?

どうすればよかったか?

藤野 知明

文藝春秋|定価 ¥1,650|187ページ

医学部に通うほど優秀だったが、統合失調症の症状が現れて突然叫びだした姉。姉を「問題ない」と医療から遠ざけ南京錠をかけて家に閉じ込めた、医師で研究者の両親。そして変わってしまった姉を心配し、両親の対応に疑問を感じながらもどうすることもできずにいた弟。20年にわたって自身の家族にカメラを向け続けた弟・藤野知明監督によるドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』は、公開と同時に大きな反響を呼び、異例の大ヒットを記録した。本書では、映画に入れることを断念したショッキングな家族の事実をはじめ、家族と過ごした時間の中で味わった悲しみ、怒り、混乱、葛藤、喜び、希望など、映像では伝えきれなかった様々な思いを監督自身の率直な言葉で明かしている。息を呑むような衝撃とともに突き付けられるのは、「家族とは?」「人生とは?」、そして「どうすればよかったか?」という答えのない問い――。ままならない思いを抱えながら、それでも誰かと生きようとする、すべての人に捧げるノンフィクション。

あらすじを読んだだけでもとんでもない…。ということはすぐわかると思いますが(笑)

この作品はそもそも映画で同じタイトル名『どうすればよかったか?』で上映されていて話題になっていたものなんです。ただ私は文章で読んだからこそ、より自分の感じたことや考えが生まれた気がするので、個人的には本で読むのをおすすめします。

「自分の家族」が「当たり前」になる

あらすじにもあるようにこの作品は4人家族の話で、お姉ちゃんが明らかに統合失調症の症状があるのに医者の両親のもとに生まれたから、お父さんが「医者の家の子どもが統合失調症」ということを認めたがらなくて病院に連れて行かず、結局お姉ちゃんが正式に病院に行って治療するまでに20年以上かかってしまったという話です。

当時学生の弟目線でお姉ちゃんの状態を見ていても、「これはなんかやばい気がする」とか「お姉ちゃんが危険な状態な気がする」という風には思っていたそうなのですが、父親が医者だったということもあって、その父親が「うちの子は普通だ」と言って言いくるめられてたんですよね。

著者の藤野さんはこの作品を作るにあたって何年分もの動画を見返している時に、家族でご飯を食べている時にお姉ちゃんがお母さんの飲み物のコップの中にイカリングをいきなりつっこんでいるシーンがあって、でも誰も驚いていなかった、うちではその光景が当たり前で今思うとやっぱり異常だった、と書かれているシーンがあって特に家族のことって生まれた時からその環境だから子どもの時なんて「これがおかしい」と思ったり「これってうちだけ」と気づけることって少ないよなと思います。

ちなみに私の家族は全員本を読むことが好きでみんな寝る前は本を読んでいるし移動中も、病院の待合室でも4人並んで本を読んでいるのですが私はこれが「当たり前」と思ってずっと過ごしてきたので「もしかしてうちだけかも…?」と気づいたのは数年前です。

大人の言ってることが「合ってる」とは限らない

私はこの本を読み終わった後に、自分の子ども時代をたくさん思い出しました。

小学生ながら「これってなんでこうなの?」と先生に聞いた時に答えてもらったことに納得いかなくても、知識がなかったり言葉もまだたくさん知らなかった子どもの頃の私は「まあでも先生が言ってるからそうなのかなあ」と思っていたけれど、26歳になった今ふと思い出したりすると「あれって相手が子どもだったからこうやって言われてたんじゃ?!」と気づいたりすることがあります。

そう思うと自分が子どものころに自分の周りにどんな大人がいるかってめちゃくちゃ大事なんだろうなと思います。実際この作品でも弟だけは「お姉ちゃんを病院に連れて行って」と何回も両親に説得してたのに結局決定権があるのは大人だからお姉ちゃんは20年間治療を受けられなかった…。

大人になっても物事を問い直してみる

過去や幼少期や、自分の生まれた環境は今更もうどうにもできないけど、私はこの作品を読んで自分も「これが当たり前」として26年間生きてきたけどそう思い込んでることって気づいてないだけでもっとたくさんあるんじゃないかなと思いました。

自分が子どものころに大人に言われたことって、案外気づいてないだけで何十年たった今でも「これはこういうもん」として刷り込まれているものが多いと思うんですよね。

世の中のことって必ず全部に答えがあるものでもないと思うので、この作品のタイトル『どうすればよかったか?』のように1つ1つの物事に対して自分で考えていきたいなと思える1冊でした。

るこ

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るこ

文学とお笑いと労働。かんがえることを諦めたくない✌🏻

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